ZINE FEST TOKYOで発見!注目のZINE&ブースをピックアップ
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2025年4月5日、浅草の東京都立産業貿易センター 台東館にて開催されたZINE FEST TOKYOをある・みるメディアがレポート!今回は筆者が特に注目したZINEやブースをピックアップしました。ZINE FESTやZINEそのものが好き、気になっている方には特にお楽しみいただけると思いますので、ぜひご覧いただけると嬉しいです。
※出展名は敬称略にて掲載いたします。
「ZINE FEST」で出会う、ユニークでクリエイティブなZINEの世界
婦木 加奈子
パスポートサイズの小さな写真集は、作者の婦木さんが実際に旅先で撮影した写真で作られています。

綺麗に並べられた世界の都市のシリーズの中に、筆者も行ったことのある都市を見つけて思わず手に取ってしまいました。
今回の新刊はドイツの都市「ブレーメン」。

ZINEはいつも自宅のプリンターで印刷、手製本。画面を見ながら完成形を思い浮かべて作った紙面は、印刷してみるといつも想像を越えてきてくれることがZINEづくりの楽しいところ、とのこと。
タエキ~ニャ/江上 妙子
着物を細く割いて織り上げる、裂織(さきおり)を伝えるZINEとともに裂織で作られたコースターなども販売していた江上さん。ZINEで書かれているものをその場で手に出来る、まさに裂織のためのブースでした。


ZINE自体にもこだわりが詰め込まれていて、表紙は折り紙を使った再生紙、リソグラフで印刷した後に色とりどりの糸で丁寧に綴じられています。



エコロジーで手触りでも視覚でも楽しめる裂織を表現している装丁込みの表現です。
秋桜ソーダ
小学生からの付き合いである同い年のふたりによるユニット、秋桜ソーダは20歳になる記念にZINEを制作。生まれてからの20年間にふたりが出会ったお気に入りを写真とコメントで紹介しています。

中でもおふたりが好きなページがこちら。


ZINEづくりのきっかけは、邦楽ロックバンドのBUMP OF CHICKEN。彼らが20歳の頃に制作した楽曲を今でも大切に歌い続けていることを知り、自分も20歳の記念として何か作ってみたい!と一念発起。初めてのZINEで初めてのZINE FEST参加に至ったのだそう。

爽やかなふたりの瑞々しい1冊です。
静燐舎
ハンドメイド作家としても活動し、元々はハンドメイド作品の販売イベントに参加をしていたけれど、文章を書くことも好きだったことからZINE販売イベントに参加するようになったそう。


並べられたZINEの“つくり”のバリエーションの多さからは文章だけでなく、“本”そのものへの愛の深さも感じられる。糸で綴じたりハトメで留めたり、本の内容に合わせて製本や装丁にもこだわっていらっしゃいます。

特に気に入っている装丁は経本。経本でのZINEづくりは念願だったとのこと。

イベントの度に頒布を続けていた、映画と日常を綴ったフリーペーパーをまとめたZINEの表紙はフイルム風で、ZINEを開く前から映画ファンにとってたまらないつくりになっていました。

Rika Yamada / tayama
ブースで編み物を楽しむ姿が目に留まったこちらのブース。

一か月間のヨーロッパ旅行での出来事を詰め込んだ旅行エッセイZINEは読みごたえも十分。

気に入っているページはとある美術館でのひとコマ。じっくり作品を見ているRikaさんの眼前を、次から次へ通過していく人々。絵画をじっくり見ることなく、写真をパシャリと撮ってそのまま通り過ぎてゆくことがとても不思議で、その瞬間を切り取った写真だった。

ニット作品も並んでいたので話しを伺うと、なんと活動をはじめて三か月の駆け出しのニットアーティストなのだそう。既に小規模のマルシェにも参加されているとのことで、活動への意欲とフットワークの軽さが素敵でした!
さいごに
今回ピックアップした出店者の皆様、快くご協力いただきありがとうございました。
ZINE FEST参加について、もしくはZINEづくりや作品のバックストーリーを伺うと、不思議と販売されているZINEの魅力をより感じることが出来ました。そうやって対面だからこそ売り手と買い手のコミュニケーションがとれるのも、ZINE FESTの特徴であり、魅力。
ぜひZINEに興味がある、興味が出てきたという方はぜひ開催情報をチェックして見てください。