ハンドメイドは女子の趣味?実は身近なジェンダーのこと
こんにちは、椎名トキです。ある・みるメディアで記事を書かせていただきながら、趣味でハンドメイドを楽しんでいるものづくりが大好きなライターです。
作家として作品を販売はしていませんが、パンチニードルやぬいぐるみの衣装、シーリングスタンプなど気ままに作った作品を誰かに見せた時に、「女子だね~!」と言われモヤッ……とすることがあります。
今日は「ハンドメイドは女子の趣味なのか?」という観点から、ジェンダーバイアスについて考えてみたいと思います。
ジェンダーバイアスって?
ジェンダーバイアスとは男女やセクシャルマイノリティなど様々な性別について持たれる、思い込みや偏見のこと。性別を理由に、好きなものや能力、「こうあるべき」という姿や在り方を決めつける固定観念や偏った考え方がジェンダーバイアスにあたります。たとえば「家事は女性の仕事」「男性なのだから出世したいはず」「セクシャルマイノリティは男女両方の気持ちがわかる」など、実際に耳にしたことがあるかと思います。これらは全てそのジェンダーらしさを決めつけている考え方です。
ハンドメイドは女子の趣味?

では「ハンドメイドは女子の趣味」なのか、改めて考えてみましょう。
女性という性別とハンドメイドという趣味を紐づけていると考えられるので、ジェンダーバイアスを含んでいます。特に裁縫や編み物といったこれまで女性が楽しむものというイメージがあったジャンルであれば尚のことです。逆に日曜大工のような男性が楽しむイメージのあった趣味を「男らしい」ということも、ジェンダーバイアスにあたります。たしかに特定の性別の方が多く支えて伝えてきた技術や、現代に繋いできたものがものづくりの中にあることは事実ですが、特定の性別だけのものではないと考えます。実際大きなハンドメイド即売会等に足を運ぶと、女性以外の性別の作家も多く出店していて、ハンドメイドが女性だけの趣味ではないことは明確です。
なぜハンドメイドが好きなの?

自分に置き換えてみましょう。あなたはなぜ、ハンドメイドを愛しているのですか?この問いの答えを思い浮かべた中に、「女性だから」「男性だから」もしくは「セクシャルマイノリティだから」という理由は、なかったのではないでしょうか。
かわいいものが好きだから。カッコいいデザインが好きだから。つくることが楽しいから…… そうでなくても、思い浮かんだ理由はきっと性別ではなく“あなた”に由来していたはず。もしかしたら「好きに理由なんてない!」という方もいるかもしれませんね。ハンドメイドの持つ「つくる楽しみ」に性別なんて関係ないのです。
さいごに
「ジェンダーのはなし」と言うと、なんだか小難しくて自分にはあまり関係のないことのように感じられる方もいるかと思います。しかしこうした身近なことにも、ジェンダーの考え方は影響されていて、けっして遠くの話ではありません。
誰にでも関係のあるジェンダーのこと、ハンドメイドをきっかけにすこしでも触れてみてもらえると嬉しいです。