【大人の手習い】-京都伝統工芸士に学ぶ金彩体験-
京友禅伝統工芸士 三宅誠己さん
京都太秦「三宅工房」
伝統が生まれる場所
金彩体験ワークショップ 京友禅伝統工芸士 三宅誠己さん
今年の4月、ある・みる統括責任者のゆみさんと尋ねた京都。
一番の目的は、伝統工芸士 三宅誠己(みやけ のぶみ)さんにお会いすることでした。
三宅誠己さん/伝統工芸士
京都太秦に工房を構え、京都着物職人として、
和装花嫁衣装の打掛や白無垢を制作。
京都の伝統工芸金彩に、特殊な技術で鮑の螺鈿をほどこし
あでやかさの中にも気品がただよう着物は国内外を問わず人気。
これまで多数の芸能人の方々に花嫁衣装を提供し、
ワーナーブラザーズのバットマンコラボなども手掛ける。
公式サイト:NOB MIYAKE(ノブミヤケ) 公式サイト
京都太秦「三宅工芸」
三宅さんのギャラリーにて
日本の伝統工芸の現状から海外販路まで、三宅さんとゆみさんとの話はつきない
伝統工芸が生まれる場所
京都西陣織、三宅さんはその布を染め、美しい金彩で文様を描きだします。
工房には、まさに今作業をしている反物がありました。
必要な部分に青い接着シートをはり、細かな図柄に合わせ切り抜き色がのせられていきます。1つの花にも気が遠くなるような工程を丁寧に積み重ねて作り上げる着物は、だれが見ても美しい芸術です。
昔はそれぞれの工程を請け負う専門職がたくさんいたそうですが、だんだん少なくなる中で、三宅さんの工房ではご家族がそれぞれ技術を培い伝統の灯を絶やさない努力をされているそうです。
金彩体験ワークショップ
そんな三宅さんからお誘いいただき、金彩体験ワークショップに参加しました。
たずねたのは、東京白金にあるkiitos株式会社のスタジオ(Kiitos (st-kiitos.co.jp))
白を基調としたスタジオでは、三宅さんの作品が一層際立ちます。
三宅さんは、伝統工芸に親しんでもらおうと気軽に体験できるキットを制作されています。
説明書をみながらでも十分できるのですが、
今回は三宅さん自ら教えてくださいました。
今回は、金彩と銀彩があるとのことで、私は銀に挑戦。
黒の布にすでに模様が糊付けされています。
うすいシート状の金箔、銀箔の上に布の糊付き面を下にして乗せるのですが、糊がついているので、位置の修正がききません。
「一発で乗せてください!」
人間、そういわれると緊張するものです。
本当に薄い箔は、少しの風でもふわりと動きます。
十数名のワークショップ、どこからともなく「あっ」とか「うわ」の声が。
「位置は修正できへんけど、失敗の修正はできます」と、あとから種明かしをする三宅さん。
ワークショップで気が付きましたが、三宅さんはとってもおちゃめで楽しい人。(怒られるかしら…汗)
箔が付いた後は、綿で作ったタンポ(拓本を採るときに墨をつけて叩く道具)や、筆で余分な箔を落としていきます。
力加減や筆の向きなど綺麗に仕上げるコツを、丁寧に教えていただきました。
初めてでも失敗なく体験でき、美しい作品に仕上がる楽しい時間でした。
できた作品は付属の透明のスタンドで飾ることができます。
ちなみに、このキットはある・みるでも購入できます。
6月、9月のこだわりの材料展でも販売します。
そして、9月28日(土)には、三宅さんご自身に
神楽坂「こだわりの材料展」にご来場いただく予定です。お楽しみに。
『金彩体験キット』を使った制作手順
金彩初心者ながら意外とすんなり作れるといった印象です。
説明書にある作業手順の通り制作しているので一度ご覧ください。
PERSON
ある・みる運営事務局 ふぅ