「書道の楽しさ、魅力を伝えたい」書道家 北村雲星インタビュー
今回お話を伺ったのは、北村雲星先生。
NHK大河ドラマ「天地人」の題字も務めた書道家、武田双雲を師に持つ書道家で、ご自身で教室も開かれております。
北村先生の雅号(※書道家や華道家、画家などの本名とは異なるペンネームのような名前)は師である武田双雲氏の名づけ。師の雅号から一字、「雲」の字をもらっています。名づけの際に「何か好きなものは?」と聞かれ、北村さんが「星が好きです」と答えたことから「雲星」の雅号をいただいたそうです。
先生は以前から星や宇宙に興味がある、理系タイプ。よくYouTubeで宇宙の謎についての解説をずっと見てしまうこともあるのだとか。
そんな北村先生が書道をはじめたきっかけは。
「社会人になって、ちょっと土日に趣味でもはじめようかな、と思った時にぱっと思いついたのが書道で。」
当時住まいのあった神奈川県藤沢市からある程度近くの教室を探していたところ、武田双雲先生の教室にたどり着き、問い合わせたところ受け入れられ通うように。
当時武田双雲先生は知名度が上がり始めたばかりの頃で、教室へ通う生徒も増えたのでそろそろ新たな生徒の申し込みは締めきろう、という時期だったそう。
もう少し遅れれば教室へ加わることが出来なかったかもしれなかったタイミングに、「ちょうどすごく幸運に恵まれたかと思ってます。」と北村先生。
その後は会社員として働きながら創作活動をする日々。
武田双雲先生のもと創作活動をしている内に、先生の書道教室の黙々と取り組むイメージにとらわれない、生徒を笑わせたり一緒に楽しみながら創作をする教室のスタイルを、
「そういう楽しい教室いいな、そんな教室を運営することがライフワークになったら凄く魅力的だな」
と感じるように。そんな双雲先生の生き方と、創作活動を精力的にやって自分の表現を世界に発信していくことに憧れたことがきっかけで、独立を志すようになりました。
北村雲星先生が教室を開いて今年で11年目。
教室のコンセプトはやはり、双雲先生の教室と同じく生徒の「楽しい」を大切に運営。
「お習字が嫌いな人たちの多くは、子どもの頃にあれはダメ、これはダメと言われ続けたことや、こう書くべきだ!と言われたことで嫌いになった方も多いと思うので、ある程度の楽しさを重要視して、気楽に書けることを目指してやっています。」
もちろん、ちゃんと丁寧に教わりたいという方の要望にも応え、基本もきっちり押さえて教えていらっしゃるそう。
「気長にやる・気楽にやるというのを半々ぐらいでバランスをとってやっていきたいなと考えております。」
教室での活動の他、額装作品やギフト用の作品の依頼も承っています。
書の依頼で一番人気は新生児の命名書など子どもの名前を書いて欲しい、という依頼。単なる楷書ではなく、見栄えを意識しオリジナリティのある書を書かれています。
その他、のし袋などに使用する慶弔用のゴム印や、社判などの判子用の筆文字のデザイン。先生が書いた物で判子の制作業者へ依頼して完成します。筆で書いたようなしっかりと捺せる特別な一品です。過去には3人の息子さんたちに贈りたいというお母さんからご依頼をいただき、それぞれのお名前のスタンプを制作したこともありました。
会社の社是・社訓やスローガンを額装にしてほしいといった会社にまつわるもの、舞台やキャンペーンポスター等の題字などもあり、幅広いニーズに対応。
今後の展望は、「人に教えるのが好きなので、とにかく書道の楽しさ、書道にできることというのを多くの人に教えて伝えていきたい。」とのこと。
「落ち着いて書道を書いているとゆったりとした時間が流れ、丁寧さや集中力が身につきます。それと同時に、意外性も楽しめるのが魅力です。時々、偶然の産物というか、自分でも思っていなかったような作品が書ける瞬間が時々あるんですよね。自然と身体が動いて、あ、これ俺が書いたんだって驚くような。」
そんな魅力ある書道を伝える先生の教室や創作活動から、今後も目が離せません。
さいごに、これから教室を訪れたり作品を目にしたり手にしていく方へメッセージをいただきました。
「うちの書道教室は真面目に来た人にはしっかりと教えますし、気楽にやりたいっていう人には非常に気楽にやれる、フレキシブルな教室ですので、書道に興味を持ったり習いたいなと感じられた方はぜひお越しください。
書道で筆文字を送りたい方は命名書をはじめご依頼も承っておりますので、是非と気楽にお問い合わせいただければと思います。」
書のオーダーの際は
・書いて欲しい文字
・紙の大きさ
・納品の形式(直筆/デジタル)
その他額装や書を施す素材(色紙、木の板に直接等)をお知らせください。
詳しくは北村雲星先生のホームページをご確認ください。
https://cloud-star.jimdofree.com/