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こんにちは、椎名です。

本格的にあたたかくなってきましたね。

少し前までマフラーが手放せなかったことを思い返すと、あっという間に暑い季節…そして一緒にやってくる雨の季節になるのだろうなと感じます。

今回は雨のモチーフを考える際に役立つ、「雨」の種類についてまとめてみました。

雨の種類はたくさんある 日本では古くから季節や状態・情景に合わせて雨に様々な名前をつけて親しんできました。

その種類は400種類以上とも言われています。

今回はその中でも、春から夏に移り変わる前までの時期の雨の種類をご紹介します。

 

■春の雨(はるのあめ)

春の雨の総称で、春の時期にしとしとと静かに降るのが特徴。「春雨(はるさめ)」とも呼びます。

 

■春時雨(はるしぐれ)

空が明るく、しとしとではなくはらはらと降る雨。

 

■春驟雨(はるしゅうう)

夏の夕立ほどではない規模で降る、夕立のように激しいにわか雨。

 

■梅雨(つゆ)、梅霖(ばいりん)

梅の実が生る頃(6月~7月中頃)に訪れる雨季。旧暦の5月頃に降ることから「五月雨(さみだれ)」という異称も。

 

■梅雨の走り(つゆのはしり)、走り梅雨(はしりつゆ)は梅雨が訪れる前触れ。

梅雨入りする前に数日間続く雨のこと。

 

■入梅(にゅうばい)、栗花落(ついり)、堕栗花(ついり)はどれも「梅雨の時期に入ること」を指しており、栗花落(ついり)、堕栗花(ついり)は文字の通り栗の花が散る頃に雨が降ることが由来。

 

■荒梅雨(あらつゆ)、暴れ梅雨(あばれづゆ)は梅雨の時期に降る激しい雨や雷雨のこと。

早く梅雨が終わってほしい、梅雨を送り出したいという思いから「送り梅雨(おくりつゆ)」とも呼ばれています。

 

■戻り梅雨(もどりつゆ)返り梅雨(かえりつゆ)は、梅雨が明けたあとに長雨が続くなど、梅雨のような天気になることを指します。

 

■空梅雨(からつゆ) 、枯れ梅雨(かれつゆ)、照り梅雨(てりつゆ)、旱梅雨(ひでりつゆ)はいずれも「雨量の少ない梅雨」を意味しています。

雨の“恵み”を喜ぶ表現 季節による呼び方以外にも、雨が降ること自体を喜ぶ表現もあります。

日照りが続いた土地に降り農作物を潤す雨を「恵雨(けいう)」「慈雨(じう)」、降らせる雲のことを「恵雲(けいうん)」と言い、丁度いいタイミングで降った雨を「好雨(こうう)」、涼しさをもたらしてくれる雨を「涼雨(りょうう)」とも呼びます。

夏に雨が少なくなったり、暑さから助けてくれる雨に対しても使える表現ですね。

農耕が盛んな日本だからこそ、こうした表現で雨の恵みへの感謝を表していたのかもしれません。

 

さいごに

雨のモチーフ=雨粒や傘、カエルなどのオーソドックスな表現になりがち。

もちろんそれらのモチーフも素晴らしいのですが、いつもと少し変わった切り口からインスピレーションを受けるきっかけになれば幸いです。

春以外にも季節ごとに雨の種類がありますので、気になった方はよかったら調べてみてはいかがでしょうか。